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イベント

2022年度 教育革新シンポジウム

テーマ

未来社会の柱となる博士学生の育成を目指して

近年、博士後期課程への進学は、キャリアパスに対する不安から、進学者数及び進学率のいずれも減少傾向にあります。文部科学省の調査(2021)では、修士課程修了者の7割以上が就職を念頭に置いており、博士進学への準備・検討するものは12%程度にとどまると報告されています。

このような状況を打破するには、既存の研究室の枠組みを越えて、優秀な博士後期課程学生に対して社会で幅広く活躍するための多様なキャリアパスを整備していく必要があります。そこで、本学では、博士後期課程学生が学士課程学生の学びを支援し、教えることを通じて他者理解を深める教育プログラムを開発して、自らの適性を見極め、専門と社会の関わりを考える機会を提供することを計画しています。

このような大学院生を対象にした「教育に関する能力開発」は、プレFD、またはPFF(Preparing Future Faculty)とも呼ばれ、研究大学を中心に多様なプログラムが展開されています。その背景には、2019年に大学院設置基準が改正されて、「大学院博士課程において学識を教授するために必要な能力を培うための機会を設けること、または当該機会に関する情報の提供を行う」ことが努力義務化されたことがあります。本学では、大学院設置基準の改正を踏まえ、博士大学院生がアカデミア、ならびに実社会で活躍できることができる能力を養成するために、学士課程からグループワークを通じたチームワークスキルの向上、プレゼンテーション能力を含めた発信力の強化に積極的に取り組んできました。これらの能力をさらに磨き上げ、成果を確認するためのプレFD(PFF)を展開していきます。

本シンポジウムでは、国内外のプレFDに関して造詣が深い2名の研究者からの解説と、本学独自の大学院生を対象としたTA研修(GSA制度:Graduate Student Assistant)の成果報告を元に、GSAをプレFDの開発へとどのように展開していくか等、今後の教育プログラム開発に向けての指針について議論を行います。また、博士課程で習得することが期待される能力は何か、未来社会で必要とされる汎用的スキルやマネジメント能力等についても議論を行います。

博士課程学生を指導されている先生方、ならびにプレFDに関わられている学内外の教職員の方々の積極的な参加をお待ちしています。

2022年度 教育革新シンポジウム フライヤー【PDF】

日 時

2023年 1月26日(木) 15:40~18:00 (15:10から受付開始)

場 所

東京工業大学(大岡山キャンパス)蔵前会館 ロイアルブルーホール

※Zoomウェビナーを用いて配信いたしますので、オンラインでもご参加いただけます

対 象

本学教職員、他大学教職員など

プログラム

15:10~15:40   開場・受付

15:40~15:45   開会挨拶

益 一哉/MASU Kazuya

東京工業大学 学長

15:45~15:55   シンポジウム趣旨説明

加藤 由香里/KATO Yukari

東京工業大学 教育革新センター 教授

15:55~16:15   講演①

大学院生対象の段階的な大学教員養成機能に関する考察-米国研究大学から日本への示唆 [資料]

吉良 直

吉良 直/KIRA Naoshi

東洋大学 文学部 教授

16:15~16:35   講演②

Tokyo Tech’s Graduate Student Assistant (GSA) Developer Program [資料]

CROSS J.Scott

CROSS J.Scott

東京工業大学 環境・社会理工学院 教授

CARLON May

CARLON May

東京工業大学 教育革新センター 特任専門員

16:35~16:55   講演③

熊本大学が展開する教育改善スキル修得オンラインプログラムの紹介 [資料]

喜多 敏博

喜多 敏博/KITA Toshihiro

熊本大学 教授システム学研究センター 教授

16:55~17:05   休憩

17:05~17:15   講演総括

GSA制度の概要とリベラルアーツ研究教育院での実践 [資料]

室田 真男/MUROTA Masao

東京工業大学 リベラルアーツ研究教育院 教授

17:15~17:55   パネルディスカッション

喜多 敏博/KITA Toshihiro

熊本大学 教授システム学研究センター 教授

吉良 直/KIRA Naoshi

東洋大学 文学部 教授

CROSS J.Scott

東京工業大学 環境・社会理工学院 教授

CARLON May

東京工業大学 教育革新センター 特任専門員

加藤 由香里/KATO Yukari

東京工業大学 教育革新センター 教授

室田 真男/MUROTA Masao

東京工業大学 リベラルアーツ研究教育院 教授

17:55~18:00   閉会挨拶

井村 順一/IMURA Jun-ichi

東京工業大学 理事・副学長(教育担当)

講演者プロフィール

吉良 直/KIRA Naoshi

東洋大学 文学部 教授

吉良 直

東洋大学文学部教育学科教授。教育学博士(Ed.D.)、専門は国際教育学。アメリカ教育改革の理念と実践に関する研究の一環として、研究大学におけるTA制度・養成制度、大学教員準備プログラム(PFF)などについて科研費による研究を実施。大学教員を目指す大学院生のための段階的な養成機能を解明し、日本への示唆を検討してきた。

喜多 敏博/KITA Toshihiro

熊本大学 教授システム学研究センター 教授

喜多 敏博

熊本大学工学部助手、総合情報基盤センター准教授、eラーニング推進機構教授、現在に至る。工学博士(名古屋大学,2005年)。eラーニングシステムのハックやテクノロジーの教育利用に興味を持つ。ウェブサイト https://tkita.net

CROSS J.Scott

東京工業大学 環境・社会理工学院 教授

CROSS J.Scott

1992年、アイオワ州立大学で化学工学の博士号を取得。約30年間日本で勤務し、 2008年より東京工業大学 教授。2014年よりedX向けMOOCの制作を手がけるオンライン教育開発室(現・オンライン教育部門)のマネジメントを担当している。また,大学院生アシスタント(GSA)育成プログラムを立ち上げ、オンラインコースの開発や学習分析研究を行う約170名の学生を育成している。専門は教育工学、機械学習、説明可能なAIに関する研究。

CARLON May

東京工業大学 教育革新センター 特任専門員

CARLON May

Cross研究室の博士研究員として、開発・環境・社会のためのグローバルエンジニアリングで博士号を取得。情報技術分野で10年以上の経験を持ち、現在は教育革新センターオンライン教育部門の専門職員として勤務する傍ら、民間企業においてソフトウェアエンジニアとしても勤務している。

お問い合わせ

東京工業大学 教育革新センター

TEL:03-5734-2993

E-mail:citl_sympo[at]citl.titech.ac.jp ( [at] を @ に置き換えてください)

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